(左)杉山さん (中)有村さん (右)中市さん
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出会ったきっかけについて教えて下さい。
杉山: 1998年頃に友人が勤めていた映像制作会社に遊びに行ったんです。そこに中市さんが勤めていたっていうのがきっかけです。初対面のとき「こんなの出来たんだけど!どお!?」なんて言いながら何日もかけてつくった映画のタイトル画面をうれしそうに見せてくれたのが印象的でしたね。確かゴジラのやつだったと思うんですけど。
当時、色々なパーティへ遊び行っていて会場で映し出されている映像にとても興味をもっていたこともあってその後、中市さんがVJをやると言った時に是非手伝いたいって一緒に現場に行ったり、一緒に気になるイベントに遊びに行ったりしてました。
     
杉山さんはVJの勉強というか、学校に通っていたからこういう道に進みたかったんではなくて、実践でVJというものを学んでいったということなんですか?
杉山: とくに映像の勉強をしたり学校へは行っていないのですが、中市さんと行動していると、あの映像はどうやって作ってるとか、どんなソフトを使っているかとか教えてもらったりして勉強になってますね。だから活動をしながら学んでいる感じですね、今も。目に見えるもの全てが映像だとしたら、そこから感じる事も含め常に勉強になりますし。
中市: UNUで言えば僕が映像を作る専門知識だとか技術なんかを担当していて、杉山さんと有村さんが音楽的、感覚的な部分を担っている感じなんですよ。
映像制作という意味での勉強は必要だと思いますがVJと限定しての勉強というかVJとしてどう在るべきかというものは特にはないんですよね。
杉山: それで何年か中市さんと活動して来て、様々なイベントやパーティに携わりその中で現在はフランスで活動しているもう一人のUNUのメンバー、クリストフと出会いました。
彼は数年前まで東京にいて一緒に活動していたんですけど、出会ってすぐにVJに誘ったら翌日には映像をつくってきた、とても頼もしい男です。
クリストフはUNUに有村さんを紹介してくれてその後母国フランスへ...。
彼がフランスへ行った後に有村さんとゆっくり話す機会があって、まず行動力とバイタリティに驚きました。映像や音楽についての知識も、それに加えて夜遊びのキャリア、
そしてコミュニケーションの達人でした。
「これは早く捕まえとかないと!」って感じでUNUに誘ったんです。
有村: その頃はDJやイベントに対してどんな映像が合うかとか相談されたりしていて、実際にプレイはしないでイメージの部分の手伝いをしていましたね。
中市: それで、どうせ手伝いにくるならセッティングのところから来たらって言って。
有村: WOMB(※1)の誰もいないフロアとか観てみたかったから行くようになったんですよ。リハーサルのときに遊ばせてもらったりしていて「これどうやるの?」「どうなってるの」とか言って触らせてもらったりして。
杉山: 「やってみてくださいよ!」って言ったんだけど、「いやー」とかいって最初は断ってましたよね
中市: でも3時くらいに酔っ払っちゃってからステージに上げてみたら、めちゃめちゃ楽しそうにやってたよね。あれは新鮮だったし衝撃的だったね。
有村: それで、じゃぁ次もお願いします。という感じで。
杉山: それからは東京では中市、杉山、有村の3人で活動するようになりました。
中市: そこから活動は以前よりも活発になってきて様々なところで評価してもらったりしましたね。元々UNUのセットって少人数でやるには、表現し切れなかったんだよね。
杉山: そこに有村さんが入ってきてくれたから、中市さんが作ったもののうまい出し方みたいなものが見つかったのかもしれないね。そして数ヶ月後にヨーロッパへ行くチャンスが来たんですよ。
前々から『そのうちフランスにVJしにくからね!』と連絡を取っていたクリストフにコーディネイトをお願いし、向こうのアーティストやプロダクションへの挨拶も含めて一昨年はじめてヨーロッパへ。
 
その活動がきっかけでmixmagのVJ TOP 20に選ばれたんですか?
中市: そうですね。それがきっかけになっていると思います。
     
仙台いらっしゃったときすごく楽しそうに踊りながらVJしているのが、印象的だったんですが。
有村: イベント前にスタッフの方達と何度か打ち合わせしていたというのがあったから、
初めての箱だったけどアウェイという感じはしなかったですね。ADDのSTAFFの方も含めみんな暖かく迎えてくれてアットホームな感じで楽しめましたよ。
UNUを知ってくれてる人が声をかけてくれたり、トイレに並んでいるときに、前の男の子が初対面でいきなり「髪伸びましたよね!」って話しかけてきてくれたり、ミツボシとの出会いもADDでしたね。
他にも色々な人と話ができて凄くおもしろかったな。めちゃめちゃ踊ったし!
杉山: 有村さんはどこへ行ってもそうだよね。
中市: ツアーでフランスに行ったときも、言葉分からないのに色んな人と話してたよね!
     
ある意味才能ですよね。
中市: そうですね。才能だと思います。
VJ観やプレイスタイルにしても独特のものを持っている人ですね。
杉山: 有村さんは音楽を長くやっていて、映像機材、VJ機等を楽器を演奏するのと同じように使うんです。要するに映像を演奏する感じ。フロアにいる人たちも見ていて楽しいと思うけど、そういう機材を作った人たちも見たら本当に喜ぶと思いました。
中市: VJの人って映像を作る人が多くて、デザイナー出身というか、デザイナー寄りの人が多いんですよ。やっぱり作るのがメインだから、プレイするとかパフォーマンスすることには頭が向かないんですよね。もちろん作ってしまえばVJはできてしまう訳なんですけど、でもそれだけではダメ。DJがパフォーマンスするのと同じように、VJもパフォーマンスすることも必要だし、でもできないんですよねVJの人ってシャイだから。
有村: DJもお客さんも何ならバーテンダーとかCLUB全体が盛り上がっているところに、ある一角のVJの人だけがパソコンをじっとして触っている絵が目に入ると、何だか嫌だよね。
中市: それはあるよね。
だからそれだけはしないように心がけているよね、だからVJしている最中は絶対座らない。そういうところは徹底するようにしていますね。だってDJを座ってやる人っていないですよね。DJとVJが同じ立場にたつのであれば、VJだってもちろんDJと同じことをしなければいけないと思います。
VJって作っている絵について評価されることが多いんですけど、それだけじゃなくてノリがいいとかとにかく感覚的だというところを評価してもらえるのは、VJとしてものすごくうれしいことでもあるし、UNUの武器の一つでもあるからそういうところがちゃんと伝わった時はうれしいですね。
レジデントVJとして出演しているWOMBのTROUBLE☆HOUSEについて聞かせてください。
中市: WOMBで新しいイベントを立ち上げるにあたって、EMMAさんの世界観を映像で演出しようという形で4年前から始まったんです。毎回1000人を超えるお客さんが入るんですよ。ターンテーブルを凄く大事にしているEMMAさんがDVJを使うっていうことでもインパクトのあるイベントです。
EMMAさんは凄くイメージを持っている人なのでVJに対しての意識も物凄く高い。こういう曲をかけるとしたらどういう映像?ていうのを打ち合わせをして固めていっていますね。
   
DVJのトラック同士を繋ぐと映像もMIXされていくんですよね?
中市: そうですね。
   
その辺も考えながら映像を作っていくんですか?
中市: 曲の雰囲気に合わせて作っていくと自然と映像の質が合ってきますね。
   
一曲の製作期間はどのくらいなんですか?
中市: 曲によってまちまちなんですが、制作自体に時間がかかるというよりは構想に時間がかかりますね。
杉山: そうだね。みんなで話し合ってこういうのがいいとかアイディア出し合って。
中市: 物によっては一ヶ月かけても出来上がらないものもあるし、3、4日で出来上がってしまうものもありますから。どのくらいでできるっていうのは、はっきりとは言えないんですよ。
   
制作する上で気を使っていることなどはありますか?
中市: クオリティが高くディティールが詰まっている作品というものは素晴らしいと思うけど、
そこばかりを気にして頭でっかちになってしまうとつまらない。“面白くないものになってはいないか?”ってところは常に気にしながら制作していますね。そういうところは2人は敏感で、つまらない映像は絶対使わないんですよ。なにも言われないけどプレイしているのを見て使っていないと2人がお気に召してないんだなって言うのは分かりますね。その反応をフィードバックしてまた制作したりしてますね。
   
VJから見てDVJと言うものはDJがVJも一緒にやってしまうということじゃないですか?VJから見て寂しいという思いなどはありますか?
中市: それは全然ないですね、むしろVJの真価が問われるのは今からだと思います。そこから先をどうVJがプラスして変えていくのか。そこにはじめてVJのプレイヤーとしての価値がやっと出ると思います。これからはVJとして何かに特化したスタイル、たとえばプレイに特化したとか、映像に特化したなど色々あるとは思うんですが、そういう特化したものを持ったVJがたくさん出てくると思います。
   
   
最近気になること、興味があることがあれば教えてください。映像以外でも結構です。
中市: これ言ってもいいのかなぁ。僕は出雲大社が気になりますね。
杉山:
有村:
出雲大社?
中市: 十月に行きたいんですよ。10月の出雲大社は神様が集まるんですよ。十月は神無月っていいますよね。出雲だと神在月って言うんですよ。その神様がどこに行っているかというと、みんな出雲にきているんですよ。だから出雲以外の地域だと神無月だけど出雲だけ神在月なんですよ。そんな神様がいっぱい集まっているところにいけば、ものすごくパワーを貰えるんじゃないかと思っていて、だから行こうと思っています。興味があると言うか自然の力のようなものに凄く惹かれますね。
杉山: 僕は海が好きです。海底が一番気になる場所、好きな場所です。
海の中の音と景色。
有村: 浮気性の俺がこれだけ続けてるってことは、、、今興味あるのはVJってことだと思うな。
   
将来的にUNUとしてどうしたいというものや野望はありますか?
中市: VJに限らずUNUでできることであればなんでもやりたいですね。
   
自分のやりたいことを貫くためには何が大切ですか?
杉山: まず続けることが大切だと思います。
中市: 続けることは一番難しいんだけど、一番効果がありますね。続けて継続していくことで知ってもらえるし、続けるからこそ深みなどもでてくると思います。これは3人が共通している意見で、ずっとそれをやっているということで信頼感も生まれてくると思います。それがあって初めて表現というものができるのだと思います。
今どんな世界で活躍している人でも絶対地道に努力してきている。それは確実に言えること。自分が好きだからやっていたことが結果的に努力していたということもあると思いますが、妥協しないで目標値を高いところに置き、一本筋を通してやり続けることが大事。
僕らはまだ一流とはいえないけれど、最近そういう人たちと合う機会が多くなってきていて、そういう人たちの話しを聞くとみんなそうなんですよ。つらいし大変なことは多いけどやり続けることで価値が出てくるし、センスとか才能とかが関係してくるのはそこから先のことだと思います。
有村: なかなか評価が得られなくてくじけてしまったり、違う方向に行ってしまったり、あせっちゃったりするんだけど、それでも自分を信じていくことが大切ですね。
中市: 楽な道ではないとは思いますけどね、決して僕たちも楽ではなかったし、どちらかと言うと遅咲きの方だと思うので。
これは僕個人の意見なんですけど、好きなことばかりやっていてもダメなんですよね、
大変なこととか嫌なことの方が全然多かったし。大変なことを8割やって、好きなことを2割やる。そうやってがんばっているとだんだん好きなことが3割、4割、5割って増えてきます。だから大変なことをやるのは当たり前。やりたくないこととか、嫌な思いをするようなこともがんばってやって、好きなことを少しずつでもいいからアピールしていくと、そういうところを必ず誰かが見ていてくれて、必ずそれは評価に繋がっていくと思います。
あとは絶対にウソを付かないことかな、自分にウソを付いてしまうと必ずどこかで歪む。
それはウソを付かないイコールわがままということではなくて。わがままとウソを付かないことは全然違うし、自分にウソを付いたところでいい結果には確実にならない。もの作りなんかは特に出ますよね。隠しても出ます。自分にウソを付かずに目標を高く持っている人が必ず伸びていくと思います。
UNUのいいところは下を見なかったことだと思います。上しか見なかったこと。常に上、上をみてきたことが今に繋がっています。足元を見始めるとそこで止まってしまうから。
   
今は色々といいお仕事の依頼を受けたりしていると思うんですが、VJとして活動し始めたときは現在の自分たちの姿は想像できていましたか?
中市: 想像はしていましたね。何年後になるかは分からないけど行きたい場所はイメージしてました。そうしないと来ないんですよ絶対に。イメージするからこそ、大事なときに準備ができていてすんなりと提案できるんです。僕たちは運がいい方だと思うんですけど、準備をしてきたからこそチャンスを捕まえることが出来ているんだと思いますね。
   
 

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